北村國博法務行政書士事務所_不倫問題
離婚協議書について

不貞・不倫行為とは、配偶者以外の異性と自由意思に基づいて性的な関係(性交渉・セックス)を持つことです。ただ単に、配偶者以外とメールしたり、食事をする等のデートや手を繋いだり、キスしたりする行為は法律的には不貞行為に該当しません。不貞行為は継続的に行われていたか、たった1回の偶発的な行為かは問いません。
不貞・不倫の事実があれば、不貞行為になります。

しかし、実務では、それが不貞行為と認められるかどうかは、様々な状況・証拠を斟酌して判断することになります。
不貞・不倫行為は不法行為であり、配偶者(夫又は妻)の貞操義務違反行為になります。同時に不貞・不倫をした配偶者(夫又は妻)は、貞操権を侵害されて精神的な苦痛を受け、それが原因で婚姻関係が破綻し、耐え難い苦痛を味わった不貞・不倫をされた一方の配偶者(夫又は妻)に対して損害賠償責任を負う義務があります。

■不法行為(民法第709条)とは、自分の行為が他人に損害を及ぼすことを知っておりながら、敢えて(故意)違法の行為をして、他人の権利や利益をおかし損害を与えた者は、その損害を賠償しなければならない。不注意(過失)による場合も同様である。

■精神的損害の賠償ー慰謝料(民法第710条)とは、不法行為により損害賠償をする者は財産上の損害ばかりでなく、精神上の損害も賠償しなくてはならない。精神上の損害は、身体・自由・名誉などを害した場合ばかりでなく財産を侵害した場合にも生ずる。

■共同不法行為(民法第719条)とは、
(1)数人が共同して不法行為をして他人に損害を与えたときは、全員が連帯して責任を負い、その損害を賠償しなければならない。また、数人がある行為をして、その中の誰が不法行為をしたか分からないときも、全員が連帯して損害賠償をしなければならない。従って、直接不法行為をしない者も賠償責任を負うことになる。
(2)不法行為をするように唆した者(教唆者)や援助した者(幇助者)も不法行為をした者とみなされる。従って、直接不法行為をした者と連帯して損害賠償責任を負うことになる。

  不倫をした配偶者(夫又は妻)もその不倫相手も、貞操権の侵害を受けた配偶者(夫又は妻)に対し、共同不法行為として不真正連帯債務を負うことになります。

■ 不真正連帯債務とは、債務者それぞれ(不倫の場合:不倫関係にあった当事者) が慰謝料全額について支払い義務を負う(弁済については連帯する)が、債務者間に緊密な関係がなく、弁済及びこれと同視し得る事由を除いて、一債務者に生じた事由が他の債務者に影響しない債務を言う。

但し、不倫当事者の一方が慰謝料全額支払いした場合は、その当事者の間における負担割合に応じて不倫当事者の一方から他方に求償請求することができます。

つまり、配偶者(夫又は妻)の不貞・不倫行為により、精神的苦痛を被った夫婦の一方は、配偶者と不貞・不倫相手に損害賠償(慰謝料)請求ができます。
不倫をされた配偶者が不倫をした配偶者を許したかどうかの問題は、不倫相手に対する請求権に影響せず、その責任の大小(損害賠償額)に影響することになります。

■ 慰謝料請求は、配達証明付内容証明郵便で出すと効果的な場合があります。
相手に対する証拠力と心理的圧迫感を期待できます。
その反面、強硬な印象を与える可能性もありますから、状況判断の下に進めることが大切です。場合に依っては、穏便な解決方法を見出すために話し合いをしたり、露骨な感情を抑えた手紙文書で思いを伝えることも手段の一つです。

■ 不貞・不倫を主張する側にその不貞(不倫)事実を立証する責任があります。
法的措置を有利に展開するには、不貞の証拠が必要になります。

不貞(不倫)の証拠=不貞(不倫)の事実関係の確認は以下のものがあります。

(参考例)
(1)肉体関係が認められるような手紙・メール・写真(画像)
(2)ホテルに行った日時・場所を示す領収書・記録・写真(画像)
(3)不倫相手との会話の録音
(4)不倫相手と面談して不倫の日時・場所を聞き出し、
   それを記録して不倫相手の署名をさせた書面

慰謝料等の話し合いがまとまった場合、示談書(合意書・誓約書)の作成
不倫当事者の二人が不倫を認めたとき、後日の証拠として
(1)慰謝料の金額と支払い方法の確定
(2)今後二度と交際をしないことの確約
(3)再度交際した場合の違約金の支払い約束
(4)示談成立後は互いの債権債務を一切放棄する確約
などの条件を付した示談書等を締結することが肝要です。

行政書士は、権利義務に関わる書類作成の専門家です。

不倫関係を清算したり、事態の収束を図るための書類作成は、一律ではなく、個々のケースに依って微妙に対応が異なります。一歩判断を誤ると却って、混乱を招く恐れがあります。
交際中止警告・慰謝料・示談書等に関する内容は、自分一人では判断できず不安な要素も多いのは確かです。

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慰謝料の金額

不貞・不倫行為の程度、期間、回数、精神的苦痛の度合い、婚姻期間、支払い能力、社会的地位等によって、請求できる慰謝料の範囲は異なります。心の損害には決まった金額はありません。
※不貞・不倫行為が原因で離婚した場合、その配偶者の支払う慰謝料の範囲は100万円から1000万円(参考程度)
不倫相手の支払う慰謝料の範囲は50万円から300万円(参考程度)
(例)慰謝料請求金額が100万円の場合、不倫をされた配偶者から不倫をした配偶者(A)と不倫相手(B)に対して慰謝料請求の仕方は次のパターンが考えられます。

(1) (A)と(B)に同時に100万円ずつ請求する。
(2) (A)に100万円全額請求する。
(3) (B)に100万円全額請求する。
(4) (A)と(B)に50万円ずつ請求する。

仮に、(A)と(B)の双方に請求する場合、(B)が自らの責任の度合いを超えて70万円の慰謝料を不倫をされた配偶者に支払いしたとすると不倫をされた配偶者が(A)に請求できる慰謝料は30万円になります。
(不倫をされた配偶者は慰謝料を二重取りできません。このことを不真正連帯債務における弁済の絶対効と言います)

また、(B)が一人で100万円の慰謝料を不倫された配偶者に支払いした場合、(A)の責任の分まで余分に慰謝料を支払いしたことになり、その余分相当の50万円を(B)から(A)に請求することが可能です。このことを求償権と言います。
即ち、自らの責任の度合いを超えて支払いした慰謝料はもう片方に請求できることになります。

慰謝料請求をできる条件
不貞・不倫が開始された時点まで婚姻関係が破綻していなかったこと。
(別居していなかったこと)
不貞・不倫相手に配偶者がいたことを知っていたこと又は知り得る状況にあったこと。
(故意又は過失があること)
配偶者の不貞・不倫事実とその相手を知ってから3年を経過していないこと。
(損害賠償請求権の時効は損害及び加害者を知った時から3年)